Sitni Sati社は、Autodesk® Maya®向けの流体ダイナミクスソフトウェアの新バージョンであるFumeFX™ 5.0をリリースいたしました。2006年のFumeFXの初リリース以降、世界各地の多くのスタジオプロダクションパイプラインにおいて不可欠な部分になっています。『デッドプール』、『ドクター・ストレンジ』、『マイティ・ソー』、ローランド・エメリッヒ監督の『2012』、『ゴーストライダー 2』など、多数の映画制作技術や大ヒット作を含む幅広いVFX制作で使用されてきました。
今回の最新リリースでは、FumeFXとMayaとの統合環境を改善し、シミュレーションコアを大幅に再設計し、これまで不可能だった全く新しい種類のエフェクトをアーティストが作成できるユニークな機能を提供します。新しいFumeFX GPU加速化ディスプレイがMaya Viewport 2.0内部に統合され、ボリューメトリックシャドウ、適切なジオメトリオクルージョン、即時的なシェーダーフィードバックが含まれています。FumeFXシミュレーションエンジンの主要コンポーネントであるQCGソルバは、はるかに堅牢でより高速なソリューションに進化しました。QCGのCPU使用率が大幅に改善され、以前のバージョンと比較すると解決時間が20%高速化しました。Arnoldレンダラーのサポートを拡大したことにより、優れた柔軟性とシームレスな統合を提供できる新しいFumeFXは、あらゆるVFXアーティストにとって素晴らしい価値となるでしょう。
ワークフロー
- FumeFX GPU*加速化ディスプレイがMaya Viewport 2.0内部に統合されました。新しいディスプレイには、ボリューメトリックシャドウ、適切なジオメトリオクルージョン、即時的なシェーダーフィードバックが含まれています。
- Dataプレビューが変更され、ユーザーがボクセル表示サイズを選択できるようになりました。
- FumeFXシェルフが更新され、FumeFXとシミュレーションコントロールだけでなくソース作成へのアクセスも提供します。
(*) Maya 2015 ext1以降に対応
シミュレーション
- シミュレーションコアを再設計したことにより、プロキシを使わなくても、ソルバの破損や不安定性を引き起こすことなく複雑なジオメトリを使用できるようになりました。
- アーセナルに新たに追加されたConservatiove Advectionタイプにより、FumeFXは、数値的なロスを最小限化し、900フレーム以降のアニメーションであっても流体の動きをを維持する流体フローを簡単に作成できます。
新しいConservation移流
- QCGソルバに対する速度の改善。更新されたソルバは、20コア以上のマシン上でも、ほぼ100%のCPUを使用できるようになりました。この最適化により、FumeFX 4.0と比較するとQCGが最大20%高速化されました。
- サブステップのシミュレーションやスケールファクターのリタイミングとは無関係のスムーズなリタイミング。
- シーン設定に応じて、FumeFXの最新バージョンは、シミュレーション全体において最大20%高速化します。
- Wavelet Turbulenceパス中にシミュレーションをリタイムする機能。
- Vorticity IIの最適化には、計算の高速化とメモリ使用条件の低減が含まれます。
- nParticlesとFumeFX Particle Emitterに対するサポート。
- シミュレーションスケーリングの改善。異なるスペーシングのグリッドでも同様のシミュレーション結果になります。また、FumeFX 5はシミュレーションで使用されるCPUコアのスケーリングも改善します。
- シミュレーション中のカラーチャンネルのブリージングを修正。
I/O サブシステム
- 新しい不可逆的な.fxd圧縮により、チャンネルごとの圧縮のクオリティと、可逆的なチャンネルと不可逆的なチャンネルを同一キャッシュファイル内で混合させることが可能になりました。
- キャッシュの保存とロードを超高速で行うための最新式のマルチスレッド.fxd I/O。
- ユーザー定義で低減化された解像度でのキャッシュのロードにより、アーティストはビューポート操作とレンダリング設定をより簡単に行うことができます。
- キャッシュ保存中にグリッドを最小化すると、保存とレンダリングが高速化され、生成されるファイルがより小さくなります。
- FumeFX 5は、Arnold Volume Grid、Redshiftグリッド、またHoudini内部でも簡単に読み込みが可能な形式でOpenVDBキャッシュを書き出します。FumeFX vdbキャッシュが正しく配置され、あらゆるOpenVDBワークフローが簡単になります。
- Wavelet Turbulenceシミュレーションに対するOpenVDBサポートを追加。
- 多数のOpenVDBキャッシュの最適化と修正。
レンダリング
- ArnoldのStandard Volumeシェーダーに対応するFumeFX-Arnold Volume内の新しいビルト(FumeFXシェーダーライセンスは不要)。
- VRay、mental ray、Arnold向けのFumeFX Standard Shaderに対応する統合シェーダーライセンス。
- Arnold AOVに対するStandard Shaderサポートを追加 – 法線、モーションベクター、深度。
ライセンス
- よりお求めやすくなったワークステーションライセンス価格
- 新しいレンタルオプション。プロジェクトによって1年か3ヶ月(90日)を選ぶことが出来ます。